■LDVとTSによる非接触式多点振動・変位計測システムとは
吊形式橋梁ケーブルの健全状態は、通常、加速度計を用いてケーブル振動数を計測し、そこからの固有振動数をもとに判断しています。しかし、この方法では、数多くあるケーブル材一本ごとに加速度計を設置し、専用ケーブルを接続・配線した後、増幅器やPC などの計測機器を現場に設置しなければならず、それらの設置の多くは高所・危険作業を伴います。
このような問題を解決するため、レーザードップラー速度計(以下LDV)とトータルステーション(以下TS)を組み合わせた、非接触式の多点振動・変位計測システムを開発しました。LDVはケーブル材等の振動計測を行うものですが、これにTSを組み合わせることにより、遠距離にある計測ポイントのレーザーの照射状況を視準し確認することが出来る上、位置情報を3次元座標値で記憶させることができます。また、TSの自動追尾機能により、−90度〜+90度の広範囲にわたって、計測ポイントを自動的かつ連続的にモニタリングすることが可能となります。 |

計測機器 |
■本システムの特徴(従来の計測方法と比較)
・ 配線作業や加速度計の設置作業が不要 → 計測作業の効率化。高所・危険作業の回避
・ 関連機器をコンパクト化。セッ トアップに要する時間を短縮
・ 複数計測対象物について遠隔地から継続的な自動計測が可能(3次元座標値、振動数を計測)
・ LDVとTSをノートPC1台で制御可能

従来の計測システム |

LDVとTSによる計測システム |
■計測機器
本計測システムは、TSとLDVにより構成され、これらの制御はノートパソコンにより行います。TSは、計測ポイントの位置を同定するとともに3次元座標値を取得し、変位計測を行います。LDVは、橋梁ケーブルなどの振動数を計測します。
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LDV(Laser Doppler Vibrometer)
:レーザードップラー速度計
レーザー光を物体に照射し、その照射光と反射光との周波数差から速度を検出する光学式干渉計
・非接触かつ遠隔的に振動計測を行うことができる
・分解能が極めて高い(0.1μm)
・計測可能な周波数帯域が広い(0〜35kHz)
TS(Total Station):トータルステーション
・位置の同定を行う(ケーブルの計測ポイントの視準を行う)
・計測点の3次元座標値を取得→変位計測を行う |
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