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【業務紹介】 [KEYWORD] 文化財、海外遺跡調査
3Dハンディスキャナ(REVscan)による海外遺跡調査 〜古代ギリシャ建築調査〜
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業務内容
2011年8月、ギリシャ・アテネのアクロポリスにあるアウグストゥス神殿において、「都城高専」と「熊本大学」が共同で実測調査を行いました。当社はこの調査で、最新のレーザ計測機器を用いた計測支援を行いました。
この神殿は、パルテノン神殿の前に建っていたと考えられ、現在では、その場所にアクロポリス上に散在していた構成部材が集められています。円形の平面をしていた神殿であると考えられており、部材には円弧を持つものが多く見られます。
図1 現地計測ヤード
図2 神殿の構成部材
図3 REVscanを用いた計測状況
神殿のキャピタル(柱頭)や装飾、奥行きを持った曲面部材などを手実測で図化することは労力・時間を要し、相当なスキルも必要とします。そこで、本調査では複雑な形状を容易に図化するために、まず3Dハンディスキャナ(REVscan)を用いて計測を行いました。
REVscanで得られたサーフェスデータの正面・側面投影図を作成することで、実測用の下図(図5)を作成しました。これにより、通常の手実測では図化に1週間以上かかるものを3〜4日で図化が完了しました。
また、従来であれば複数人で実測を行うため、精度にばらつきが発生していましたが、下図を作成することでより正確な図化が可能となりました。
表1は、梁部材(No.12アーキトレーブ)にて、手測りによる実測値と3Dスキャナによる計測値を比較したものです。明確な石の角が少なく、若干の計測位置のズレもありますが、平均すると約1mmの誤差内で寸法値を取得できています。
図4 ネッキング計測データ
図5 作成した下図
表1 梁部材における手実測と3Dスキャナの寸法比較
図6 手実測(左)と3Dハンディスキャナ計測(右)の様子
また、実験的な試みとして、曲面部材の一部分から円弧の半径を求めました。より精度の高い値を算出するため曲面のサーフェスデータを5mm間隔で水平方向に線状抽出し、それぞれで近似円を算出、その平均値を推定半径としました。(図7)
この値は神殿の規模を推定するために重要なものであり、曲面のサーフェスデータを用いることで精度の高い値を容易に算出することができました。
図7 各断面における推定円周と円中心
さらに、様々な構成部材を計測することで、全体像の復元案を作成することも可能となります。計測したサーフェスデータをPC上で組み上げることで、3次元で構造物全体の復元検討を行うことができます。(図8)
図8 復元検討例
(CGソフトを用いてPC上で復元形状を検討)
3Dハンディスキャナを用いて石材を測定し、手実測の下図として活用することで、下記について証明されました。
●
実測図作成の作業効率が向上
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従来までの手実測と同等の精度で図化が可能
また、一部材の曲面のサーフェスデータより円弧の半径推定や復元検討などを行うことは、構造物の分析方法として非常に有効な手段であると言えます。これらの技術は、石垣や石橋、レンガ造など様々な構造物への応用が可能です。
※本調査は、「都城高等専門学校アクロポリス建築調査団」と「熊本大学古代ギリシア建築調査団アクロポリス建築調査班」が共同で行ったものであり、2011年度日本建築学会九州支部研究報告集計画系プログラムの歴史・意匠に掲載予定です。
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