地震観測システム
業務事例:地震観測システム/広島県他(2008)
平成20年5月に四川大地震、そして6月には岩手・宮城内陸地震が発生し、中でも四川大地震は未曾有の大災害となりました。このような大災害を引き起こさないために、わが国では、緊急地震速報など様々な地震対策が進んでいます。
当社では、そのような対策のひとつとして地震観測システムの設置を行っています。設置場所・設置目的によって、システム構成は異なりますが、今回は港湾施設の岸壁に設置した事例をご紹介します。
この事例では、微小地震時の地震動を観測し、その時の地盤挙動を解析することより、大地震時の地盤挙動を予測するために観測システムを設置しました。地震動を計測するセンサー(サーボ型速度計)、それらを記録する観測装置、GPSアンテナにより構成されています。センサーは、速度と加速度を同時に測定可能で、広帯域性(0.018Hz~100Hz)を有しているため、微小地震から強振動まで記録可能です。地震動を計測するため直接地面上に設置します。GPSアンテナは、電波で正確な時刻を受信するためのものです。
下グラフは、センサーにより観測した地震時と平常時の波形です。X(東西方向)、Y(南北方向)、Z(上下方向)の三成分で地盤の揺れを検出します。 今回、ご紹介した事例の他にも、ダムや河川、橋脚など用途に応じた観測システムを設置しています。
- センサー(サーボ型速度計)
- 観測装置
- GPSアンテナ
- 地震時の波形
- 平常時の波形