国際学会“ICIUS2022”への参加報告
2022年8月9日~12日の4日間、徳島市内で開催されたICIUS2022 (The 18th International Conference on Intelligent Unmanned Systems)に参加しました。この会議では、無人システム「Unmanned Aerial Vehicle (UAV、以下UとVは同略)、U-Ground-V (UGV)、U-Surface-V (USV)、U-Underwater-V (UUV) など」やロボット工学、オートメーションおよびインテリジェントシステムの分野における62編の研究発表がされました。
当社は、“No-GPS Navigation”のセッションにおいて、“Indoor-outdoor Seamless Flight System Mounted on UAV”と題して、現在サポイン事業(※)として徳島大学の三輪准教授、芝浦工業大学の中川教授と開発を進めている「インフラ点検用UAV」について発表しました。
このUAVは、橋梁やダムなどのGNSS衛星電波が受信し難い土木インフラの点検を目的とした機体です。機体を傾けない水平飛行、屋内外シームレス飛行および撮影画角再現飛行等の機能を搭載した機体となる予定です。
今回の主な発表内容である屋内外シームレス飛行機能は、精度良くGNSS測位ができる屋外環境からそうでない屋内環境へシームレスに移動し、屋内環境においても屋外環境と同様の自己位置推定が行えるような飛行を実現するものです。(特許出願中)
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発表スライドの一部 |
また、学会ではインフラ点検UAVと親和性の高い技術も多々発表されていました。その一つに菱田技研工業(株)の水素燃料電池を搭載した壁面吸着UAVは、強力な吸着グリッパを壁面に吸着し、プロペラを停止してもUAVを長時間その位置で保持でき、打音調査等を可能としています。
当社ではこのような技術との融合を図り、インフラ点検UAV開発や今後の技術開発を通して、より社会に貢献できるような製品やサービスを提供できるようにしていこうと考えております。
※サポイン事業:戦略的基盤技術高度化支援事業。中小企業・小規模事業者が大学・公設試等と連携して行う、ものづくり基盤技術の高度化につながる研究開発やその事業化に向けた取組を最大3年間支援するもの。
・ICIUS2022 公式サイト: https://icius2022.itlab.org/
・菱田技研工業(株):https://www.i-hishida.com/