土留め計測の無線化システム
当社では、各種工事において安全管理や品質管理を目的として計測器を選択し、データのご提供を行うとともに、工事現場の特殊性や諸条件に適応できるよう個別にシステムカスタマイズし運用させていただいております。今月は無線化システムについてご紹介します。
地下への掘削を伴う工事では、採用される頻度が高い土留め工。現在ではその想定される挙動やメカニズムは、ほぼ説明可能な段階にあります。しかし均質性が担保された人工材料ではなく、地盤という自然由来の媒体に構築するため、事前の数値解析のみでは不十分な場合があります。
そこで挙動の見える化の一助として、各種センサーからの情報(数値)を、“信号線”を通じて受信するのが一般的です。
ところが、これまでの当社の経験上計測現場においては、
- 再開発など都市部の狭隘な現場環境
- 信号線の切断事故
- ケーブルの行き先が不明となる
- 高圧線並走ではノイズ障害
などのデメリットが懸念されます。
そこで、無線化することにより以上のデメリットの解消とともに、
- 現場では物理的にシンプルなシステム設計
- 設置工数の削減
- 信号線コストの節約
- 環境負荷の抑制
- メンテナンス性の向上
などの効果が期待できます。
あわせて、本無線化システムの特徴として、
- バッテリー寿命3年(設定による)
- サブギガ帯により通信距離,障害物に強い
- 中継器による遮蔽物回避
- 多段式傾斜計は40mまで設置可能
- ひずみゲージ式センサー対応
があり、土留め計測のように信号線を縦横に広く配線するシステムでは、無線化により、運用効率の向上に寄与できると考えております。

有線・無線いずれの方式にも特性があり、現場条件に応じて使い分けられるものです。計測管理を検討する際には、選択肢のひとつとして無線方式も併せてご検討ください。
